最初はお父様の気に入っている部屋を残してリフォームにするか、新築にするかで相談されたのが始まりでした。打合せを重ねた結果お父様の部屋のイメージを崩さずに新築することになりました。
1階はお父様とお母様。2階は息子様家族4名がお住まいになります。
1階はお父様、お母様それぞれの部屋と寝室、あとは御家族が集まれる空間が欲しいとの要望でした。思い入れのある座卓を使っての掘り炬燵を作ることなど、お持ちの家具や飾りを納めること、部屋の配置は幾度となく打合せをさせて頂きました。
1階のポイントは、お母様の部屋(洋室5.3帖)が狭いので天井をLDKと同じく高くして、空間を狭く感じさせない様に作ったことと、プライベートな空間として使う時は引戸を閉めて、御家族が集まる時は引戸を開けた状態でLDKと一体で使うように作りました。あとは、アクセントとして玄関とLDKに作った間接照明です。バルコニー下のお父様の部屋の天井には、バルコニー下ということで熱対策も考えセルロースファイバーを吹いています。
2階は息子様夫婦の寝室と子供部屋を作ること。1階も同じでしたが、限られたスペースの中で部屋を確保するのには苦戦しました。どの部屋も決して広くない空間ですが、吹き抜けにすることで北側の部屋にも光を落とす様に工夫しています。天井が高いと空間に広がりが生まれます。
2階のポイントは、リビングとDKという家族団欒の場を扉で仕切らず、R枠を使って空間につながりを作りました。上部のR部があるかないかで印象が違います。やはり広がりが生まれるのです。
あとは、緑豊かな南側のDKには、広いバルコニーをつなげて1つの空間として使える様に作っています。リビング、DK、バルコニーはいびつな配置ですが、空間としてつながりを持たせています。
あとは、屋根がガルバリウム鋼板ということもあり、熱、雨音対策として天井にはセルロースファイバーを吹いています。更に、熱対策として吹き抜けの部屋には換気扇を高い位置に設置して、熱い空気は外に排出できるようにしています。
今回のお宅は遊び心のあるコンパクトな空間の集まった家になりました。